方針見送り、現場からの要望が相次ぐ 蘇生拒否で各地の消防

救急隊員が心肺停止状態となった傷病者の蘇生処置を家族らから拒まれる「蘇生拒否」に関し、総務省消防庁の部会が統一的な対応ルールの策定を見送った3日、処置を施すべきかどうか模索を続ける各地の消防本部からは「早急に策定してほしい」などの要望が相次いだ。
蘇生中止を求められた事例が昨年以降2件あったという愛媛県の伊予消防等事務組合消防本部は「法的根拠が不明確な中、手探りの対応をせざるを得ない。処置を続けるのも、本人の意思を尊重して中止するのも不安が伴う」と訴える。
富山県の立山町消防本部は、拒否の意向があっても、蘇生を試みながら医療機関に搬送している。蘇生中止は消防法に反する恐れがあるとの判断だが、家族の理解を得られず隊員が苦慮するケースがあるとして「統一ルールを示してほしい」と苦言を呈した。

【文責】登坂紀一朗(薬剤師)