【高脂血症の治療】75歳以上でもLDL-C高値は薬物介入すべき

冠動脈疾患の既往がない75歳以上であっても、LDLコレステロール(LDL-C)高値であれば薬物介入すべきことを示すランダム化比較試験によるエビデンスが、11月10~12日にシカゴで開催された米国心臓協会学術集会(AHA2018)で、虎の門病院院長の大内尉義氏が発表した。

EWTOPIA75試験の結果で、主要評価項目である複合脳心血管イベントはエゼチミブの投与により34%、有意に減少した。

EWTOPIA75は日本老年医学会の事業として行われ、その対象は、冠動脈疾患の既往がない75歳以上で、LDL-Cが140mg/dl以上あり、糖尿病や高血圧、喫煙などの心血管リスクを1つ以上持つ患者。

本邦の363施設から登録された3796例を、食事療法に加えてエゼチミブ10mg/日を投与する群(エゼチミブ群、解析対象者1716例)、または食事指導のみの群(対照群、同1695例)にランダムに割り付け、最低3年間追跡した。

主要評価項目は、心臓突然死、致死的・非致死的心筋梗塞、冠動脈血行再建術の施行(バイパス術含む)、致死的・非致死的脳卒中の複合とした。試験は、介入内容は盲検化せずエンドポイントの評価が盲検化されたPROBE法で行われた。ベースラインの平均年齢は80.7歳で、85歳以上が19%を占め、最高齢は104歳だった。エゼチミブ群のLDL-Cはベースラインの161.3mg/dlが1年後には126.1mg/dlに低下、その後はほぼ安定して5年後は120.1mg/dlだった。対照群はベースラインの162.0mg/dlが1年後には144.1mg/dl、5年後は131.4mg/dlであり、有意な群間差を認めた。HDL-Cと中性脂肪に群間差はなかった。

注:エゼチミブの本邦における販売名は、「ゼチーア錠10mg」

【文責】登坂紀一朗(薬剤師)