【団塊ジュニア世代の高齢化】2040年の社会保障環境を巡る検討がスタート

厚生労働省はいわゆる団塊ジュニア世代が高齢者となる2040年を見据えた「社会保障・働き方改革本部」を立ち上げた。本部長は厚労相とし、陣頭指揮には大臣政務官を充てる。高齢社会と少子化による影響が深刻化すると言われる同年代への対応に向け、長期的な視点で制度改革に着手する構えだ。

プロジェクトチームの実務的会合として「健康寿命延伸(疾病・介護予防)」「医療・福祉サービス改革(ロボット・AI・ICTの実用化等)」「高齢者雇用(高齢者の雇用就業機会の確保)」「地域共生(縦割りを超えた地域における包括的な支援体制の整備等)」の4つのタスクフォースを構成する。

このうち、健康寿命延伸に関しては、医療機関と保険者・民間事業者(スポーツクラブ等)が連携し、医学的管理と運動・栄養等のプログラムを一体的に提供し、住民の行動変容を促す仕組みの構築。また認知症・フレイル対策として、身体を動かす場等の大幅な拡充、介護予防事業と高齢者の保険事業の一体的実施を図るとしている。

健康寿命延伸プランの方向性として、予防施策の重点化が強調された。「保険者に対するインセンティブ措置の強化」や「個人の予防・健康づくりに関する行動変容につながる取組の強化」として「ナッジ・ヘルスケアポイント・ウェアラブル機器等」に注目することが明記された。

ロボット・AI・ICT等の実用化推進・データヘルス改革では「オンラインでの服薬指導を含めた医療の充実」が盛り込まれている。このほかにも直接的な業態は書かれていないものの、「医療法人、社会福祉法人それぞれの経営統合」など、医療・福祉組織の経営の大規模化・協働化が記されていることも薬局等に影響を及ぼしそうだ。

【文責】登坂紀一朗(薬剤師)